2011年5月18日水曜日

政治家・公務員と国民(メッセージ101)

皆様、大変お久しぶりでございます。
私どもの事情により、しばらくメッセージを送る事を控えてさせていただいておりましたが、最近の日本の皆様の様子を観察しておりますと、政治家や公務員と国民の皆様の関係を判断する際、材料となります『基本』の部分の解釈を誤っておられるようでございましたので、今回お話させていただく事に致しました。

さて、皆様の政治に対する評価なり、意見なりを注意深く伺っておりますと、『政府が悪いから~』や『官僚が腐っているから~』など、日本の状態が皆様の思うように改善されないのは、政府や官僚のみの責任であるかのような言葉をよく耳にするのですが、その考え方は如何なものなのでしょうか?
この話を聞く限りでは、どうやら皆様は、会社組織に例えるならば、政府=雇用主・官僚=雇われ社長・国民=社員のような感覚で物事を考えておられるのではないのでしょうか?
こう考えてしまうと、国の運営が危うくなれば『政府や官僚が~』と言いたくもなるのかもしれません。
ですが、日本は一部の権力者に支配されている国ではなく、『民主主義国家である』ことを忘れているのではないのでしょうか?
民主主義国家である以上、雇用主=国民であり、政府や官僚は皆様に雇われている社員に過ぎません。
国民=雇用主・政府=雇われ社長・官僚=社員といったところでしょうか。
都道府県や市町村でも考え方は同じで、都道府県民=雇用主であり、市町村民=雇用主という図式は変わりません。
あくまでも、議員や公務員は国民の皆様に税金で雇われている存在であり、日本国の雇用主にはなれないのです。

さて、そうなってまいりますと、先ほどお話した『政府が悪いから~』や『官僚が腐っているから~』という言葉が皆様の口から出るのは少々おかしな現象であるようには思われませんか?
日本国民である皆様が雇用主である以上、雇われ社員である政府や官僚の不始末は、当然雇用主の管理不行き届きの結果であると思われますが、皆様はどうお考えになられますか?
雇用主である皆様は、雇われている立場の政府や官僚の仕事内容を全く把握していなかった事になります。
雇用主である皆様は、日本国の経営状況を把握する努力もせずに、自ら選択し雇っていたはずの政府や官僚に『裏切られた!』と言ったところで何の説得力もありませんし、それではあまりにも無責任ではありませんか。
自分の判断ミスで誤った人選をしてしまったのに、いざ問題が表面化したら『彼らが悪いんだ!私たちは彼らがこんなに腐っているとは思わなかった!!!』と、いくら叫んでみたところで後の祭り、自らの責任を怠ったツケが回って来ただけに過ぎないのです。

これは少々乱暴な表現になってしまいますが、最悪、どの様な人物が政府や官僚の人間として働いていようとも、雇用主である皆様がしっかりと監視し、不正が出来ないようにきちんと人事管理をしていれば良いわけです。
政府や官僚が何か不正を実行しそうな場合は、国民である皆様がきちんと指摘して軌道修正する必要がありますし、成果を出したならば、きちんと評価し労(ねぎら)う事も忘れてはなりません。
自らの成果が評価されず、不当に扱われるのは誰でも嫌なものです。
サラリーマンとして働いておられる方々であれば、その心理はよく解るのではありませんか?
こき使われるだけ使われて、失敗は自分の責任にされ、成果は評価されないような会社で働き続けたいとはどなたも思われませんでしょう?
それは、政府や官僚も同じ事です。
それでも、途中で投げ出すわけには行かないような重大な責務を担っている事をきちんと理解している為に、我侭放題の皆様の評価も甘んじて受け入れているものと思われます。
その事実に皆様はもう少し目を向けたほうが良いように思われるのですが、皆様はどうお考えになられますか?

政治家に強い指導力を求めるのはお門違いであり、皆様お一人おひとりが政府や官僚を監督指導できる存在でなければ、正常な政治は実現しないのです。
皆様はもう少し、『日本という国はどの様に運営され、どのような仕組みで現状が維持されているのか』ということについて学ぶ必要があるように思います。
そして、皆様ご自身こそが日本国という会社の経営者であり、日本の未来は国民である皆様の裁量にかかっているということを忘れてはなりません。

国民全員が日本国の共同経営者なのですから、当然のことながら、皆様の意見が概ね一致している状態でなければ、国の運営はとても難しくなります。
ですが、人はそれぞれ、立場や置かれた環境によって意見はマチマチであり、国民の大多数が満足するような良い解決策が中々見つからない事もしばしばあるのです。
時と場合によっては停滞状態を招き、最悪の場合は現状より悪化する事も当然起こりうるのです。
それ程、大勢の意見をまとめて運営するのは、大変な大仕事であるということをよく覚えておくと良いでしょう。
どうぞそれらの事情を考慮に入れた上で、是非皆様で、今後の日本について、そして政治について、よく考え、大いに語り合ってみてください。

最後までお付き合いくださり、まことにありがとうございました。

(2009年7月13日)





メッセージの冒頭にもありますように、『霊界からのメッセージ』としてはおよそ半年ぶりの更新となります。
この度、衆議院の解散とタイミングを合わせるように、『政治家・公務員と国民』に関するメッセージがもたらされました。
政府や公務員と国民に関するメッセージは、これまでにも何度か送られてきておりますが、この度麻生首相が衆議院の解散を決意したとの報道があり、8月30日に選挙が行われると伝えられておりますので、霊界の住人の皆様としても、『主権者である国民の皆様が国家の行く末に責任を持つ』という事について、関心を深めて頂く良い機会であると考えておられるのではないでしょうか。
国民は、『政府が運営する国家』というシナリオを眺めているだけの傍観者ではなく、政府が運営する国家の行く末について、その利益や損害を共に受ける立場にあります。
国政選挙で国民の代表者を国会に送り、その国会で制定された法律に基づいて公務員が職務を遂行している以上、有権者である国民が「政府(官僚)が悪い」と言って責任を回避できる訳ではないのです。
だからこそ、国民は政府や公務員の職務に対してもう少し関心を持ち、細かな注文を伝え、監視を怠らず、そうして導き出された結果については公正に判断する必要があります。
とかく政府や官僚を叩く風潮が目立ちますが、彼らが成果を上げた際には相当に労う機会もあってしかるべきでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿