2011年5月4日水曜日

一見矛盾しているように感じること(メッセージ69)

皆様にこの通信を通して霊的知識をお伝えする際、『欺瞞』や『傲慢』、『驕り』など、マイナスイメージを抱くような表現をよく使い、これらの感情に振り回される事のないようにとご注意させていただいておりますが、これらの思いを心に抱くのも霊的成長の途上で必ず通る道であり、これらの感情を乗り越えて初めて、真に霊的知識を確信するに至ることが出来、成長のために大切な要素のひとつといえるものなのです。
光の中にあるからこそ、影が確かにそこにあると認識することができますし、その逆もまた然りです。
どちらか片方だけがある状態では、その存在を確かめてみる術はないといえるのです。
ではなぜ、私どもはあえてそれらの表現を用いて、皆様の行動を戒めるような言動を繰り返しているのでしょうか?
その答えはとても単純なものであり、皆様の現状に対応した内容を、あえて選んでお話させていただいているのですよ。
『驕り』や『欺瞞』などの感情は、確かに成長のために一度は経験する必要があるものなのですが、それらの状態に長い間留まり続けますと、逆に霊的成長の妨げとなりかねず、周りの方に及ぼす影響も大きいため、気付くためのきっかけとしていただければと思いまして、あえて強調させていただいております。
皆様の世界には今、これらの感情の渦の中に留まり続け、抜け出せない方が大勢おられるのです。
それぞれの霊的成長度合いに合わせて、その時々で強調する内容が変化いたしますので、一見矛盾しているように感じたり、正反対の事を語っているように感じられる事もありますが、その根底にある霊的真理は全て同じものであり、時代や地域などに対応した内容が定期的に送られておりますので、そこのところをよくご理解いただきたいと思います。
それに、通信霊の知識の限界を超えた内容をお伝えする事は叶いませんので、そこのところもよくご理解いただきたいと思います。
『霊的真理』と言葉で表現するのはとても簡単な事ですが、その全てを確信すると言う事は、永遠に続いているように思える道程を歩み続けた遥か遠い先に蓄積されている知識に辿り着く事であり、皆様も私どももその道程の全体から見れば、まだ入り口近くを歩いている状態なのです。
ですから、私どもが皆様にお伝えしている内容も、皆様よりほんの少しだけ多くの経験を積み、学び取っているために知っている内容を、皆様のお役に立ちたい気持ちからお話させていただいているだけなのです。
お兄さんやお姉さんが妹や弟と手を繋ぎ、共に歩いている場面を想像していただけると、今の私どもと皆様の関係をイメージするのに役立つのではないかと思います。
一連の通信を通じて語られている事が真理の全容というわけではございませんので、ご注意くださいませ。
過去に伝えられてまいりました霊界通信や経典、聖書などにも同じことが言えますので、字面を追うだけではなく、ご自身の経験と知識に照らし合わせて考えてみるのがよい方法であるといえるでしょう。
大切なのは、ご自身の実体験に基づく知識と、その知識と照らし合わせて考え、ご自身なりの意見を持つ事、あと、好奇心と向上心があれば必ず前に進む事が出来るでしょう。
時には心にゆとりを持ち、あらゆる出来事に柔軟に対応できるようになると、気持ちも楽になり、穏やかに暮らしてゆけるようになるのですが、それもまた、経験を積み確信する知識が増すことで徐々に実現してゆく事でしょう。
無理をなさらずじっくりと構え、ご自身のペースで確実に歩んでまいりましょう。

(2008年3月5日)





このメッセージは、かつて地上にもたらされた霊的知識(各宗教の経典や霊界通信など)の間で、一見矛盾する内容の記述があったとしても、その時々の人間の成長度合いに応じて重要と思われる点を強調するためであって、それらの根底には共通の根(=霊的知識)があるのだという、私たち人間が一見惑わされやすい側面についての指摘がありました。
その点については以前メッセージ33でも言及しました様に、一連のメッセージが『シルバーバーチの霊訓』を始めとした霊界通信の内容と食い違いがある点について、当時に比べて人間の理解力が向上したので、今を生きる人間に合った霊界通信がもたらされる必要があると、霊界側で意図しているようです。
これに付け加えますと、以前メッセージ34でも触れておりますように、霊界通信で通信霊の意図が100%地上界に伝わっているのではなく、通信霊と霊媒の間の感度や霊媒の精神的な状態に左右されるという点に気をつけていただきたいと思います。
霊媒の個人的な思い込みによって、通信として受けた内容を歪めてしまうケースが珍しくはないのです。
ですから、単純に霊界通信の字面を追っているだけでは『霊的真理』を確信するところまで辿り着けないという意味は、そういった霊界側の意図や霊界通信の仕組みの問題、人間の理解力の問題など、複合的な要因が複雑に絡み合っておりますので、そういったさまざまな環境要因を考慮に入れて、慎重に霊的知識を咀嚼する必要があるということなのです。
どうかその点を十分にご配慮いただきたいと思います。

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