2011年5月4日水曜日

少子高齢化の本質について(メッセージ67)

今日は先進諸国に見られる少子高齢化の本質についてお話しようと思います。

子供が大勢産まれていた時代には、子育てを通して得られる霊的知識を学んでいる最中の方が大勢おられたのですが、少子化と言われる昨今では、子育てというプロセスを通して学んだ事柄を、ご自身の中で咀嚼し理解を深める段階にきているのです。
それらの作業をするためには、子育てに追われ、ご自身の時間を持てないようでは思うように出来ないため、今までの経験から得た知識を基に、ご自身を見つめ直すために考える時間を作る必要があるのです。
経験することにより得た知識が蓄積されていることを考えれば、今生において子育ての経験が無くても、前世で経験を積み、子育てを通して学ぶ事柄は充分理解していると思われるため、繰り返す必要が無いのです。
今は、それらの経験から得た知識をご自身の中で咀嚼し、己の考えとして確信し、今後活用できるようにするための大変重要な期間であるといえるのです。
表面的な事柄だけ見て判断するのは、少々性急過ぎるのではないのでしょうか?
肉体は長くても百年程度で滅びてしまいますが、霊体は生き続けるのですから、今の世の中の状況だけを見て、不都合だからと騒ぎ立てるのでは思慮が足りないといえるでしょう。
今のままでは成り立たなくなると思うのであれば、成り立つような方法を考えればよいのです。
いくら少子化が進んでいるといっても、産まれてくる子供が一人もいなくなってしまうわけではありません。
むしろ、今は人口が増え過ぎ、地球は過密状態にあるといえますから、ここで少々産まれてくる子供が減ったところで大したことはないのですよ。
皆様の都合で騒いでいるだけなのですから、今の社会のシステムを見直せば済む事です。
霊的な流れに沿った現象は、どんなに抵抗してみても止めることは出来ません。
霊的視点で見れば、皆様の霊性が成長している証拠でもある現象でございますから、とても喜ばしい事なのですが。
途上国と呼ばれている地域であるにもかかわらず、少子化が進んでいる場合は少々事情が異なり、その社会の中で構築されたシステムや国民の思想や概念に重大な欠陥があると思われ、国として成り立たないまでに発展する事態も想定されます。
これらの現象は霊的成長とは言えず、無知による弊害以外の何ものでもありません。
極端に偏った思想や概念が蔓延った結果といえるのではないでしょうか?
これらの経験をしている国々に住む方々の大半は、まだ霊的視野に乏しく、産声を上げたばかりの産まれたてのホヤホヤの赤子といえるでしょうね。
これから、どのように成長してゆくのかは、その国の中で暮らしておられる皆様の考え方や行動にかかっているといえるのです。
出生率は多いのだが死亡率も高いといった問題を抱えた国々も、やはり無知による弊害からくるものであり、それらの国々は教育に対する認識が低いために、最低限必要な知識さえ持ち合わせていない方が大勢おられる結果と思われます。
これらの国々で暮らす方の大半は、霊的に幼く、母体の中で命を宿したばかりのまだ産まれてすらいない赤子のようなものなのです。

無知は経験を重ね、確信する事柄が増えるに連れて徐々に解消されるものであり、決して愚劣であるなどということではございませんので勘違いしないようにお気をつけいただきたいと思います。
どのような存在も、霊的視野で見れば等しく尊い存在であるということを忘れないで下さい。
今までの経験を通して、霊的知識をどれだけ己のものとして確信しているのかという、成熟度合いの違いであり、優劣で推し量れるようなものではないのですから。
成熟している者もかつては未熟であったのであり、未熟な者もいずれは成熟してゆくのですから。
今まで未熟だと思っていた方々が、いつの間にか自分の境涯に追いついてくるということなど、霊界では日常茶飯事なのですよ。
どれだけ長く過ごしてきたのかということよりも、何を成しどのような学びを得てきたのかということの方が霊的成長には大切なのですから。
のんびり進む方もいれば駆け足で進む方もおられるという事です。
これは人それぞれの個性みたいなものですから、比べて競うようなものではございませんが。
一番困ってしまうのは、考える事を放棄し、向上心も好奇心も手放してしまった状態に陥ってしまう事なのですが、既存の宗教団体に属しておられる方に特に多く見受けられる現象ですね。
肉体から離れても、地上界にいた頃の思想や信条が強く作用し、一所から抜け出せずに長い年月を過ごしておられる方も大勢いらっしゃいます。
そのような方もいずれは気付く時が訪れますが、少々厄介なのは確かですね。
皆様には、このような状態に陥らないように、柔軟な心で物事に取り組んでいただきたいと思います。
考える事と、好奇心、向上心は霊的成長に欠かせないものですからね。

話が逸れてしまいましたが、今日はこのくらいで失礼させていただきたいと思います。

(2008年3月4日)





私たちの住む日本でも少子化や高齢化が大きな社会問題と認識され、また多くの場合は年金問題とセットで語られております。
しかし、このメッセージによれば、いわゆる先進国における少子高齢化は霊的成長に伴う不可避の現象であり、年金制度を維持するために少子高齢化を解消しなくてはならない――などといった瑣末な議論ではなく、少子高齢化の進行を前提とした新しい社会の仕組み作りに取り掛かることこそ、今を生きる私たちに求められるのではないでしょうか。

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