2011年5月14日土曜日

『家族』について(メッセージ98)

今日は、皆様の世界での基本中の基本である『家族』についてお話したいと思います。

既にお気づきの方も大勢おられる事と思いますが、『家族』というのは人間関係を最も小さく単純化させたいわば『雛形』であり、この世界で学ぶために一番最初に属するのがこの『家族』という集団です。
『家族』との向き合い方で、皆様の社会に対する姿勢というものが見えてまいります。
外でどんなに取り繕っていたとしても隠し通せるものではなく、必ず世間の皆様が知るところとなるものです。
『家族なんだから~』などと甘えるばかり、というような覚えが皆様にも少なからずあるのではありませんか?
例え家族でも皆様と同じ人間です。
時には疲れてイライラしたり、体調が優れなかったりと、いつも皆様を気遣い、許す事ができるわけではありません。

それは例え親子であったとしても同じで、親だから出来て当たり前という事はありません。
ですから、親は謙虚である必要がありますし、子供の方も親に完璧を求めないようにする必要があります。

『家族』間で気遣いを示せない方は、社会に出ても同様に気遣いを示す事はできません。
それはなぜかといえば、このように他者に気遣いを示せない方は、物事を考える基準が己のみの場合が多いからです。
『解ってくれて当たり前』『気付いてくれて当たり前』などと都合の良い事ばかりを考え、思うようにならないと八つ当たりをするか閉じこもってしまうのです。
これらの心癖は社会に出てからも中々治らないものなのです。

例え『家族』であったとしても、思っている事はきちんと言葉にして伝えなければ、あなたが何を考えているのか相手には解りませんし、酷い事を言われれば傷付きもします。
あなたと同様に、感情を持っているということを忘れないようにしましょう。

さて、ここからは『家族とは?』ということについてお話したいと思います。

皆様が『家族』の条件として最も重きを置いている事とは何ですか?
血の繋がりですか? それとも、心の繋がりですか?
皆様が思うところの『家族』の定義というものはとても曖昧で不確かなものであると私どもは考えておりますが、皆様はどう思われますか?

私どもが考える『家族』とは、互いの心が深く繋がりあい、より多くの時間を共に過ごし、多くの感情を共有してきた間柄であると考えます。
共に喜び、共に泣き、共に苦難を乗り越え、離れていても安心できる、心が常に共にあるのが自然で当たり前の存在、それが『家族』というものです。
安心して寄り添い、互いを許し、支えあいながら共に生きてゆくパートナーであり、最も信頼出来る存在なのです。
従って、『家族』になるために血の繋がりというものはあまり関係がありません。
その証拠に『夫婦』には血の繋がりはないでしょう?
それでも『家族』として互いを信頼し、支えあいながら暮らしています。
ですから、例え親子としてであったとしても、血の繋がりがなくとも充分に『家族』として愛情を注ぎながら大切に育ててゆく事は可能なのです。

皆様は、まだ霊的に未熟な状態であるために、このような『家族』関係に対してはあまり良く解らない方もおられるとは思いますが、基本的には、血の繋がりが無くとも心の繋がりを築き、より深い絆を結ぶ事は可能なのです。
子供が生まれないからと、不妊治療される方が大勢おられる昨今ではありますが、是非、親を必要としている子供達にも目を向けてみていただきたいと思います。
あなた方のその暖かい腕に抱きしめられ安心できる日を夢見ながら、日々暮らしている子供達がいることを忘れないで下さい。

これらの知識が皆様の成長のお役に立てましたならば幸いでございます。
どうもありがとうございました。

(2008年11月27日)





メッセージの冒頭にもありますが、家族との付き合いは、人生を送る上で体験する様々な形態の人間関係を凝縮したものと言えるでしょう。
しかも、血縁関係という肉体的側面における特別に強い繋がりが、たとえ性格面で折り合いの付きにくい間柄であっても容易には絶縁できない要因となっております。
霊的な成長段階が十分でなく、自我の形成が未熟な状態では、どうしても自分自身の事ばかりに関心の矛先が向きがちで、周囲との関係や周囲の出来事にまで気を回す余裕が生まれません。
ですが、家族との関わりは、人間として地上界に誕生した時点から否応なく始まりますから、人はまず家族関係を通して自分以外の人間への関心を深めてゆくのです。

とはいえ、中には天涯孤独の身の上の方もおられるでしょう。
そんなあなたは、肉体的な血縁関係に頼らなくても、既に他の方々との良好な人間関係を築ける程度には成熟していたのかも知れません。

より霊的な側面に目を向ければ、個々の関係を深める要素は『価値観の共有化』であり、成熟した方にとっては血縁関係よりも遙かに強くお互いを結びつける動機となるのです。

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