2011年5月6日金曜日

霊界通信の難しさ(霊的知識の教科書:5)

私どもは、今こうして皆様に通信をお送りさせていただいているのですが、このように皆様とは違う境涯に暮らしていながら通信を送るのはとても大変で、多くの霊の力を結集して初めて適うことなのです。
私どもが皆様に通信をお送りする際には、地上界の霊媒の方(=霊媒M)を含めて、六人の霊媒の力をお借りしてお届けさせていただいております。
私ども、通信霊を合わせると七人になります。
その他にも通信霊や霊媒をサポートし、各境涯に通信を伝えるための技術を支えている霊の方達が大勢参加し、少しでも正確な情報が皆様の元に届くようにとの思いから、持ちうる限りの経験や知識、技術力を集結してこの活動に参加しているのです。
なぜなら、各境涯でその世界を構成している要素の質が異なり、同じ活動をするにしてもそれぞれ手段や技術力、表現方法が異なるため、情報を伝えるためには成熟している境涯の者が未熟な境涯の者にあわせて、受け手が受け入れやすい形に変換する必要があるからなのです。
残念ながら、それらの活動を自動的に行なえるような便利な装置などは存在していないため、一人ひとりの手を通して活動するしかないのです。
違う境涯に通信を送るというのは、それだけ多くの手間と時間、労力が必要で、苦労が絶えない活動なのです。
でも、だからこそ、本当に意欲のある愛情深い方々にしか出来ない仕事なのです。
安心して信頼出来る仲間だからこそ、このように複雑で労力を要する仕事も安心して行なえるのです。
それが、六段階に分かれているのですから、どれだけの霊の方達の力を借りてこの活動が成り立っているのかという事を考えますと、本当に頭が下がります。

上記の事柄にあわせてもう一つご理解いただきたいのですが、霊媒の性質上、受け止めたメッセージと自身の意識とが混ざり合い易く、霊媒本人では判断が難しいという事もありますので、皆様には是非ご自身の経験と知識を総動員して、通信内容と照らし合わせて冷静に考えてみていただきたいのです。

今回の私どもの活動には、新たに拠点として開かれるバチカンを中心としたプロジェクトのために、霊界側の技術者や通信霊、霊媒が大勢必要になるために、この活動を通して育成を行なうという目的も含まれておりますので、通常よりかなり通信内容が伝わりにくい状態にあります。
通常、全ての分野で熟練した方々が活動していれば、皆様の元に届く通信は私どもがお伝えした内の50〜60%は伝わるはずなのですが、地上界の霊媒の方も私ども霊界の通信霊や霊媒、技術者達も訓練をかねているために、良い時で30%程度、普段は20%が精々といった感じですので、いつもよりも大変な状況下で活動しております。
ですが、この活動は必ず、後にバチカンで活動をする上で大きな成果をもたらすものであると信じて、日々この仕事に励んでいるのです。
皆様の成長は私どもの喜びであり、創造主の願いなのです。

それから、忘れてはならないのが、私どもも霊界全体に置いてはほんの入り口に位置している世界の住人であり、霊としてはまだまだ幼子のようなもので、当然知りうる霊的知識も全体のごく一部だけなのです。
皆様よりほんの少しだけ多くの経験を重ね、知識を蓄えてはおりますが、霊界全体から見れば、まだまだ未熟者なのです。
ですから、これらの霊的知識が絶対的なものであるなどと誤解しないでいただきたいのです。
あくまでも、霊的真理の一部を表現したもので、参考書のようなものなのです。
それにもかかわらず、まるでそれが霊的真理の全てであるかのように勘違いして、盲目的に従う方が大勢おられるようですので、その点については是非ご注意いただきたいと思います。
これらの事は、過去に送られてまいりました霊界通信や聖書、経典などにも言えることですので、充分に注意してください。
何を行うのであれ、ご自身の考えの基に判断し、実行するように心掛けてください。
通信や経典などに書かれているからといって、決して鵜呑みにする事がありませんように心していただきたいのです。
大切なのは、通信や経典などで善行と言われている事を実践するのではなく、ご自身が納得出来る物事を実践するところにあるのですから。
その結果はご自身が選び取ったものですので、謙虚に受け止める姿勢が求められるでしょう。
どのような結果になったとしても、必ずその中には学びがあります。
飛躍するチャンスはあらゆる経験の中に隠されているのです。
皆様はすぐに善悪や優劣、上下や勝ち負けといった基準で物事を考えがちですが、それらの全ては皆同じ法則の中に存在し、そのように単純化して判断できる訳ではないのです。
それらの価値基準は、皆様の未熟さから来ている幻想である事を知りましょう。

皆様が霊的に成長するにつれ、いずれは個々の方々に直接、その方にあったメッセージが伝わる日が来るでしょう。
現在の皆様は霊媒能力を発揮できないだけで、本質としては皆持ち合わせている能力なのです。
ですが、そのような能力は無理に開発する必要はありません。
必要な方には必要な時に発現するものですから。
それに、そのような能力が無くても、既に皆様は充分成長できる要素をお持ちなのです。
大切なのは能力があることではなく、ご自身の力で出来うる限りの努力を重ねて、多くの経験を積む事なのです。
勘違いしないでいただきたいのですが、霊媒能力を持っていたり霊感が強いからといって、必ずしもそれらの能力を持った方が霊的に成熟しているというわけではなく、優れているわけでもなく、かえって人々を混乱させてしまったり、金儲けの道具にしてしまう方もおられます。
それに、例え霊媒としての能力を発現していたとしても、未熟な方が受け止められるメッセージはやはり未熟な霊からのものであり、その上に実際の通信内容の1%も受け止めていれば上出来といった所で、その内容の大半は霊媒自身の意識の中にある記憶である事が多いのです。
それらの能力を持っているからといって、崇めたり特別視するのはとてもおかしなことなのです。
霊能力を発現された方の全てが素晴らしい訳でも、善人という訳でもないことを覚えておきましょう。
それらの方々の言葉を鵜呑みにして決断するのはご自身を陥れてしまう行為なので、必ずご自身で考えてみるように心がけましょう。
霊能力も運動能力やその他、地上界に存在しているあらゆる能力となんら変わりなく、科学技術の発達段階がまだ、霊能力を確認できるところまで来ていないというだけの事なのです。
ご自身の理解を超えているからといって『素晴らしい!』あるいは『下らないインチキだ!』などと、安易に答えを出す事はとても危険であることを覚えておきましょう。
いつの日か、必ず誰の目にも明らかに分かるような形で霊能力を解明できる日が来るでしょう。
そして、その時初めて『霊能力は決して特別なものではない!』という事が、誰の目にも明らかになるのです。

(2008年2月19日)

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